結び、天地の理
世が乱れ、人が傷つけ合うは、何ゆえか。 そは、人が結びの精神を忘れたる故なり。 糸が切れ、数珠がバラバラに散らばる如く、孤立し、反発し合うが今の世の姿なり。
そもそも、結びとは何か。 単に手を取り合うことか。仲良くすることか。 否。
結びとは、「産霊(むすひ)」なり。 異なる二つの気が猛烈な勢いで出会い、新たなる命を生み出す、宇宙根源の働きなり。
天と地、男と女、火と水。 この世はすべて、相反する二つの力でできておる。 その二つが、反発を超えて抱き合い、一つに溶け合う時、そこに爆発的な創造の力が生まれん。 これなくして、この世に生まれたるものは一つもなし。
今の人は、結びを忘れ、分離を好まん。 己と違うものを敵と見なし、排除し、切り捨て、己だけの正義に閉じこもる。 それでは何も生まれはせぬ。 結ばれざる気は行き場を失い、破壊の衝動となって世を壊すのみ。
違いこそが、宝なり。 己にないものを持つ者こそが、新たなる世界を生み出すための、対なる片割れなり。
嫌うな。恐れるな。 違いを受け入れ、組み合わさり、練り合わせよ。 泥の中に蓮が咲く如く、混沌の中にこそ、結びの力が働けば、美しき秩序は生まれん。
世界を癒やす道は、他に無し。 切れかけた縁を結び直し、対立を創造へと変える、その結びの御業を取り戻せよ。


