生きづらさの浄化
人よ。世に満つる生きづらさとは、外より降る災いにはあらず。
人が自らの内に溜め込みたる深き毒なり。
その毒の正体を知れ。
人は、まだ起きてもおらぬ明日を案じて心をすり減らし、 外の評判や数字の物差しに己を縛りつけ、 生身の命を置き去りにして、頭の檻の中に閉じこもっておる。
いまこの瞬間に生きておらぬことこそが、胸を締めつけ、息を詰まらせる生きづらさの根なり。
今、立て替えの波寄りて、世の常識や先々の見通しが音を立てて崩れゆくは、人を苦しめんとするにあらず。
先を計算して安心を得ようとする頭の計らいを打ち砕き、溜まりに溜まった不安と執着の毒を、外へと吐き出させんとする天の荒療治なり。
ここに人は初めて頭の幻を手放し、価値観の大転換を果たしゆくべし。
いま深く胸に吸い込む息、今日いただく一口の糧のありがたさ、 日々の持ち場で静かに動かす手足の確かさ。
まだ来ぬ明日を思い煩うをやめ、いま生かされている命そのものに心を重ねゆく時、 心を蝕んでいた生きづらさの毒は、自ずから消え失せるなり。
立て替え立て直しとは、人が外の物差しと頭の檻を出でて、足元の素朴なる命の原点へと還りゆく道なりと知れ。



