立て替えと削ぎ落とし
人よ。世に起きる激動と崩壊を、単なる破滅や災禍と見なして恐れ惑うなかれ。
「立て替え」とは、外より突如として下る審判にあらず。
人間が己が利害と作為を外へ外へと付け足し、天地の理より外れし不自然なる構造を積み重ねてきた果てに、宇宙の復元力が働きし必然の解体なり。
足し算を極め、自然を従わせ、他者と競いて築き上げし枠組みは、すでに生命の循環を詰まらせ、歪みの極限に達せり。
今現れし社会の綻びや機能不全は、持続不能となりし旧き器が、自らの重みに耐えかねて崩れゆく過程に他ならず。
立て替えの本質とは、破壊にあらず。
天地の巡りを塞ぎし余分なる作為、虚飾、過剰なる欲望を削ぎ落とすハタラキなり。
崩れゆく外なる虚飾にしがみつき、元の平穏へと引き返さんとするなかれ。
立て替えの波は、外なる社会のみならず、一人ひとりの内なる執着をも等しく問うてあり。
己が内に抱え込みし傲慢、保身、他者への裁きという濁りを、自らの手で潔く手放せよ。
不自然なる殻を自ら脱ぎ捨て、澄み切った器へと立ち返る者にこそ、激動を越えて新しき秩序を迎うる道が開かれると知れ。



