人を見下す心と優越の慢心を去る
人よ。日々の暮らしのなかに湧き上がる、他者を見下し、自らを偉しとする心の濁りを鋭く見極めよ。
知識、立場、経験、あるいは善悪や正義を盾にして、人は容易に己を高みに置き、他者を裁きの座に据えんとする。
他者の至らなさを心の中で暴き、密かに見下す刹那、人は優越という浅ましき快楽に溺れん。
なれど、その心こそが己の器を最も曇らせ、天地の理より遠ざける慢心なり。
己は正しく、他者は劣る。と思いなす時、人は自らの足元の至らなさを覆い隠し、都合よく自らを誇りてあり。
天地の前に、誰が偉く、誰が卑しいという境目など初めよりなし。
己の手にある裁きの秤を直ちに捨て、他者を見下ろす高座より潔く降りよ。
他者の歩みを値踏みする暇あらば、己が日々の所作を省み、今ある持ち場において黙して誠を尽くせ。
人を見下す心を去り、何ものをも裁かぬ澄み切った心となりて足元を支えゆく者にこそ、天地の誠が宿ると知れ。



