手放しと大転換
立て替え立て直しの世においては、己の価値観を根本から覆す大転換を起こさねばならぬ。
価値観の大転換とは、新たなる教えや思想を外から足すことにあらず。
ただひたすらに、己がこれまで握りしめてきたものを手放し、削ぎ落とすことなり。
過去の成功や経験、世間の常識、損得勘定、そして何より己を護ろうとする根深い恐れ。
それらを一つ一つ直視し、己の器から徹底して捨て去れ。
人は、価値観を変えようと力んで変われるものではなし。
己の器を空にし、我欲と恐れを手放し尽くしたとき、己の内に天地の理のみが残る。
そのとき神眼はおのずと開かれ、物事の真の本質がそのままに見えはじめん。
己の内の濁りが消え去り、あるがままの真実を捉えたとき、己の価値観は意識せずともすでに根底から反転しているものなり。
ゆえに、焦る必要はなし。
価値観を変えようとする力みを収めよ。
ただ己の内を見つめ、日々の営みの中で湧き上がる恐れと執着を、淡々と手放し続けること。
己を徹底して空にするという極めて静かで地道な実践の連続こそが、結果として魂の大いなる転換を完全に成し遂げる唯一の道となるものなり。




