怒りが魂を進化させる強力な“燃料”となる
誰かの心ない一言、理不尽な出来事、思い通りにならない現実…。 私たちは日々の暮らしの中で、ついカッとなり、激しい「怒り」の感情に飲み込まれてしまうことがあります。
そして、その炎が鎮まった後には、人を傷つけてしまったことへの後悔や、「どうして自分は、こんなにも感情的なのだろう」という自己嫌悪だけが、冷たく残る…。 多くの人が、「怒り」を、ただの破壊的なエネルギーであり、自分の未熟さの証だと、ネガティブに捉えているのではないでしょうか。
しかし、もし、その激しい怒りの炎が、ただ魂を焼き尽くすものではなく、正しく扱えば、魂を鍛え、闇を照らすほどの、強力な“燃料”になるとしたら。 あなたの「怒り」との向き合い方は、今日から、全く違うものになるかもしれません。
「怒り」の炎は、どこから来るのか
まず、神示は、なぜ私たちの内に、これほど激しい炎が燃え上がるのか、その根源をはっきりと示しています。
怒りは、己が望み叶わぬ時、他者を認めず、許さぬ心ある時、あるいは理不尽に触れし時、人の内に湧き起こる。
つまり、怒りとは、あなたの「こうあるべきだ」という思い(我欲)が、現実によって裏切られた時に生じる、魂の警報なのです。 そして、この警報を放置し、ただ感情のままに炎を撒き散らせば、その結果は悲惨なものとなります。
そは魂を穢し、悪しき波動を放ちて邪気の循環を強め、人と人との間に争いを生む。
怒りは、まず自分自身の魂を穢し、そして、周りの世界との間に、さらなる不和と争いを生み出す。私たちが、現実で何度も体験してきた、苦しいループそのものです。
怒りは「抑える」な、「昇華」せよ
では、どうすれば良いのか。ただ、歯を食いしばって我慢し、怒りに蓋をすれば良いのでしょうか。 神示は、その、私たちが陥りがちな間違いを、はっきりと否定します。
怒りは抑え込むべきものにあらず、昇華さすべきものなり。
「昇華」とは、より高い次元のものへと、その質を変化させること。 神示が教えるのは、怒りという、この莫大なエネルギーを、外に向けて破壊に使うのでもなく、内に向けて自分を責めるのでもなく、上に向けて、自らの魂を磨き、進化させるための燃料として使いなさい、ということなのです。
どうすれば、怒りを「魂の燃料」に変えられるのか
そのための第一歩は、怒りの炎が燃え上がった、その瞬間にあります。
まず、その炎を、誰かにぶつける前に、心の中で、その炎の存在を、ありのままに認めます。 「ああ、今、私の内には、これほど激しく、赤い炎が燃え上がっているのだな」と。
次に、その炎の光で、外ではなく、自分の内側を照らしてみるのです。 「なぜ、私は、これほど腹が立っているのだろう?」 「この炎は、私のどんな“未熟さ”を、どんな“我欲”を、照らし出してくれているのだろう?」
もちろん、初めから、これが完璧にできるわけではありません。 怒りの炎の勢いは、あまりに強く、多くの場合、気づいた時には、すでにその炎で、誰かや自分自身を焼き払ってしまった後かもしれません。 しかし、そこで自分を責めないでください。
感情を制する魂のトレーニング
大切なのは、たとえ失敗したとしても、その度に、「ああ、次は、あの炎が燃え上がった瞬間に、少しでも早く気づけるようになろう」「次は、ほんの一瞬でもいい。自分の内側を照らす、という意識を持ってみよう」と、静かに決意し直すことです。
これは、魂の「筋力トレーニング」のようなものです。 初めは、全く歯が立たないと感じるかもしれません。しかし、意識して、この「内側を照らす」という練習を、根気強く、何度も、何度も繰り返すうちに、あなたの魂には、必ずや、怒りの炎を制御するための、新しい回路が開かれていきます。
そのようにして、例えば、理不尽な批判にカッとなった時、それを「人から認められたい」という、あなたの我欲の現れなのだと、冷静に受け止められる瞬間が訪れます。 その時、怒りのエネルギーを、相手への反論に使うのではなく、「他者の評価に揺らがぬ、不動の自分を築き上げる」という、魂の成長へと、意識的に向け直すことができるようになるのです。
神示は、この転換によって得られるものの、偉大さを説きます。
浄化されし怒りは、かえりて不動の精神力、他者を守る真の強さの礎となる。
自分自身の未熟さを知るために、怒りの炎を使った者だけが、本当の意味で、何ものにも揺らがぬ精神力と、他者を守るための、慈愛に満ちた強さを、手に入れることができるのです。
神示は、こう結ばれています。
湧いてくる怒りは、己の成長の糧とするがよからん。 そを制し、己の進化に繋げる者に神は手を差し伸べん。
あなたの内に燃え上がる怒りは、決して、あなたを苦しめる敵ではありません。 それは、あなたの魂が、次なるステージへと進化するために、神様が与えてくださった、最も力強い、起爆剤なのです。
次にカッとなった時、どうか思い出してみてください。 その炎は、世界を燃やすこともできれば、あなたの魂を、星のように輝かせることもできるのだ、ということを。



