一呼吸の禊、一呼吸の蘇り
息を、単に空気を吸い、吐くのみの営みと思うなかれ。
「息」とは「生き」に通じ、神の「息吹」を己が内に招き入れる、命の根源なる儀式なり。
今、人の息は浅く、乱れておる。
恐れ、焦り、未来を憂う心が、喉を締め、胸を塞ぐ故なり。
息が浅ければ、魂の座は狭まり、神の光は届かず、気は淀みて病を生む。
立て替え立て直しの時ぞ。
まず、呼吸を整えよ。 心が乱れ、ままならぬ時も、息は整えること叶う。
息を正すは、心を正すに勝る、魂の浄化の近道なり。
吐く息を知れ。 そは、己が内に溜まりし「我」の澱、恐れ、執着のすべてを虚空へと還す、禊なり。
苦しきことあらば、長く、深く、そのすべてを吐き切れ。
出し切ったその果てに、空なる器は生まれる。
吸う息を知れ。 そは、宇宙に満ちる神の無限の愛と力を飲み干す、蘇りなり。
空となりし器に、清浄なる神の気が、音もなく流れ込む。
吸うごとに、己が細胞の一つ一つが光に満ち、神と一体となるを感じよ。
一呼吸ごとに、人は死に、一呼吸ごとに、人は生まれる。
呼吸とは、瞬時にして成される生死の循環にして、神との永遠の結びなり。
迷わば、ただ呼吸に還れ。 深く吐き、静かに吸え。
その繰り返される神事の中にのみ、嵐に揺らがぬ不動の安らぎは宿るものなり。



