『在るだけで、祝福される国』神の世の本当の姿
これまで、このブログでは「立て替え立て直し」という、大きな時代の転換期について読み解いてまいりました。
では、その先にある、私たちが目指すべき「神の世」とは、一体どのような世界なのでしょうか。 神示は、私たちが抱きがちな「理想郷」のイメージを優しく正し、その真の姿を教えてくださいます。
誤解された理想郷
まず神示は、私たちが陥りがちな誤解から、話を始めます。
立て替え立て直しにて目指すは神の世。 そは、満ち足りた富と安楽の国にあらず。
「神の世」と聞くと、私たちはつい物質的に豊かで、何もせずとも安楽に暮らせる世界を想像してしまいがちです。
しかし、神示はそれを明確に否定します。真の神の世とは、欲望が満たされる楽園ではなく、私たちの「魂の在り方」そのものが変容した世界のことを指すのです。
天命に生きる、まことの「和」の国
では、その本質とは何なのでしょうか。
まことの神の世とは、民一人ひとりが、 己が魂の天命に目覚め、その喜びに生きる国のことなり。 そこには、人と人とを比べる心なく、 互いの魂の輝きを敬い、喜び合う、まことの和がありなん。
神の世の土台は、私たち一人ひとりが、自らの魂に与えられた、固有の役割(天命)に目覚めることにあります。
誰一人として、他人と自分を比べることなく、自分の天命を生きる喜びに満たされる。
そして、他者のユニークな魂の輝きを、心から尊敬し、共に喜び合える。そこには、真の調和(和)が生まれるのです。
「仕事」と「富」の価値転換
魂の在り方が変わることで、社会の仕組みも根底から変わります。
仕事は、生きるための苦役にあらず、 天命を世に現す神への奉仕そのものとなる。
仕事は、お金や生活のために我慢して行う「苦役」ではなくなります。
それは、自らの天命をこの世に表現する、喜びであり、神への「奉仕」となるのです。
富は、己がものとして誇るにあらず、 感謝の念が巡りゆく、尽きることなき恵みの流れとなりゆかん。
富もまた、個人が所有し、溜め込むものではなくなります。
それは、人々からの「ありがとう」という感謝のエネルギーが形を変えたものであり、社会全体を潤す尽きることのない「恵みの流れ」となるのです。
神の世は、あなたの内から現れる
そして神示は、この神の世が、どのようにして実現するのか、最も重要な真理を明かします。
神の世は、誰かが与えるものではなし。 そなたの魂が浄められ、 愛と喜びと感謝に満ちる時、そなたの立つその場所が、神の世として現れん。
神の世は、どこか遠い未来に、誰かが創ってくれるのではありません。
私たち一人ひとりが、これまでの教えの通りに自らの魂を浄め、その心を愛と喜びと感謝で満たした時、まさに「あなたのいる、その場所」から、神の世は立ち現れてくるのです。
最後に、神示は、その世界の最も美しい本質を、こう結びます。
そは、全ての命が、ただ在るだけで祝福される世なれば。
何かを成し遂げたから、何かを持っているから価値がある、という古い世界の価値観は、そこにはありません。
全ての命が、その存在そのものを、互いに祝福し合う世界。 その世界の実現は、今、この瞬間の、あなたの心から始まります。



