現世の生き方は己一人のものにあらず
人には、病も老いも、生も死もあるなれど、全てが同じなり。
生をあたえ、前世の業、禊がせ、様々なる苦労、苦難あたえ、魂を磨かせ、死すればあの世にて、現世のあやまち禊ぎ、さらに戻さるることを繰り返されん。
業も因縁も残さば子孫が引き継ぐこととなりぬれば、現世の生き方は己一人のものにあらず。
己が悪事を働かばそのツケは子孫に及ぶを知らねばならぬ。
なぜに人間はそんなに苦労させられねばならぬやと申す者ありなん。
もしも人間が、何の病気もせず、試練もなく、苦しむことも無く、金銭にも困らず、そのような環境にあるなれば、人として成長なし。
人の、我欲過ぎても戦争、紛争起こるれど、平和すぎても戦争は起こる。
苦労を乗り越えひとつ大きくなり、また次のより大きな試練を乗り越え、さらにまた大きくなりにけり。
そは人の喜びとなりにけり。
また老いるにも大きな意味ありき。
人に死という概念なくば、急ぎ努力することはなし。
寿命わからずなればこそ、いつ死ぬやわからぬゆえ、成し遂げたきことに努力できるなれば。
人に死訪れなば、それゆえ、この世の霊業やることが、できるものなり。